エンジンのお話
バイクにはエンジン無いとだめなんでしょうね、過去の遺物ならないようにしなければ。

エンジンの魅力はやはり機能美でしょうか、空冷エンジンですが。
トータルで考えれば、やはり水冷(液冷)エンジンには敵いません、水冷は冷却と同時に静音効果もあります。
勝てるとしたら、別に勝たなくてもいいのですが造形美、機能美でしょうか。
効率を追求したもの、馬力を追及したもの、環境を追及したもの・・・・・・・・・・・・・・・・・

バイクに求められるエンジン、私の場合は楽しさです。
乗って楽しい、いじって楽しいエンジンといったら空冷しかありません、私には。
車も最初に買ったのは空冷でした、HONDAの1300GT通称クーペ9です。
冬場はヒーターが満足に効かずにとても寒かったです。
DDAC方式と名づけた二重空冷方式でエンジン内部に冷却風を導入して、外側と合わせ冷却効率を上げていました。
超高出力エンジン?、とてもよく回る、9000rpm以上まで回っていましたがとても重いエンジンでした。
重量バランスがフロントよりでFFの癖と合わせて、直線は速いが曲がらない車でした。
最初のバイクも曲がらない止まらないのマッハVですし、選ぶほうにも問題があるのかも・・・・・・・・・・・・・

サーキット走っている頃は、水冷が一番と言っていましたが・・・・・・・・・・・・・・・・
エンジンには、フィンが無いととても寂しいです、キックペダルが無いのも寂しいですが。
私の髪もだいぶ薄くなり、寂しくなりました、空冷から水冷へと進化?したエンジンからフィンが無くなたのとおなじ進化ならよいのですが。
頭の保護をしていた頭髪も保護するべき対象物を失ったとも思いたくはありませんが、バイク馬鹿からレストア馬鹿への進化?かも。

お気に入りのあのフィンは何の為にあるのでしょう。
単純に考えれば冷却でしょうか・・・・・・・・・・・・・・・。
データを処理する映像エンジン、検索エンジンは置いといて(CPUにもフィン付いてます、確かに電子の流れからいっても温度が上がれば抵抗は増えます)

内燃機関のエンジンは魅力的です。
内燃機関のエンジンには冷却が必要ですが、外燃機関、スターリンエンジンのようなタイプではどうなんでしょう。
こちらは密閉された内部の気体の高温、低温部の体積が大きくなったり小さくなったりするのを利用しているので不要なんです、と言いたいのですが、片側のシリンダ(あえてこう言わせていただきます)を加熱、もう片方のシリンダを冷却する必要がありましたので多分使われていたと思います、強制冷却だからいらないかも、自信はありません。

このタイプは密閉されている気体の体積は変化しないのですが、気体が高温部と低温部を行ったり来たりすることで運動エネルギーとしています。

最初期のエンジン?らしきは、石炭を掘っていた1730年頃でしょう。
ニュートンいや違う、ニューコメン?が大気圧機関を作ったのでしょう。
そう、大気圧はキャブレターあたりに書いたと思いますが大気圧を利用した機関、蒸気を急激に冷やして真空状態を作り出し大気圧によりピストン?を押す方式かな?。
馬力というのもこの辺りからでしょう。
石炭を掘るのに、炭鉱の大量の水をくみ上げるのに馬の力を使っていました。
それに変わる動力として使われた大気圧機関、蒸気機関が馬何頭に当たるからとかだったような。

改良したのは、有名なワットによる蒸気機関がありました、冷却は水冷方式だったと思います。
機構的には原子力発電みたいなものでしょうか、こちらは蒸気タービンですが。
でも、弁はありました、吸気、排気バルブ制御されていました、考え方は4サイクルです。
スターリンエンジンには機構上バルブは無いですし、復動の2サイクルですから、チョッと面白いです。
発展型のエリクソンエンジンにはバルブが有りますが・・・・・・・・・・
どのタイプにしても冷却は絶対的な機構そのものでした。

内燃機関はオットーさんのオットーエンジンとも言われているが(あまり言われないので、かわいそう)、ジーゼルさんのはジーゼルエンジンどちらも独の方だったかな。

エンジンはエネルギー変換装置ですから変換効率は大事です。
内燃機関は40%と言われています、究極?は人体、動物等のたんぱく質で作られた生体エンジンです、70%あたりでしょうか。
化学エネルギーを直接、力学エネルギーに変換するからこんな効率が得られるのでしょう。
それに素はいろんな食物からですから、化石燃料しか食べない偏食者(車)とは違うようです。

内燃機関は化学エネルギーを一旦熱エネルギーに変換して力学エネルギーにしていますからこんな物でしょう。


わき道に反れた、まあ最初から本道はありませんが・・・・・・・・・・・・・・・

冷却フィンでした。
冷却ですから冷やすのでしょう。
フィンにより外部から冷やすのでしょう、油冷も補助的ですがオイルにより内部から冷やしています。
水冷は水ですか、エンジンブロックのウオータージャケットの冷却水により必要なところを重点的に冷やせますから効率も良いです。
ラジエターにファンも付いたりして、停車中も効率よく・・・・・・・・・・・・・・・・・・
実際には添加剤が入っています、効率からいけば純水が一番ですが、錆の問題がありますから。
F1は純水ですが来シーズン(2005)よりエンジンを2レース使わなくてはいけないようですから、どうなるでしょう。
今までは1レースごとにオーバーホールしていますから、錆の心配は無かったのですが・・・・・・・・・・・

空冷はこうはいきません、空気の流れが必要です。
空気にも粘性がありますし、ただフィンの数を増やせばよいという事ではないようです。
粘性、空気の摩擦力のような物と考えればいいでしょう。
空気に速度差(速度勾配)があるとき、そのずれを妨げようとしています、空気が。
音波(音)が伝わっていくのは空気振動ですが、この振動が粘性(摩擦力)によって熱エネルギーに変換されて音が減衰するんでしょう、きっと?。

空気の粘性は20℃のとき181-7Pas 水は20℃で1,310mPas
空気の熱伝導率も考えなくてはいけません。
0℃のとき空気の熱伝導率は2.41×10-2です。水は0.56・・・・・・・・・フーリエの法則とか、まあ数字はどうでも良いんですが・・・・・
液体は温度が上がれば粘性は下がりますが、気体は逆に上がります。
ついでに言えば、この液体の粘性抵抗を利用しているのは車両のAT(オートマチックトランスミッション)でしょうか。
エンジンでいけば、シリンダー壁にオイルが張り付くのも粘性によるものです。

なぜ冷却しなければいけないのでしょう。
爆発燃焼していますから、当然熱が出ます?、いやこの爆発エネルギーが全て力学エネルギーに変換すれば熱は出ないはずです。
熱そのものは定義が難しいものなのです、実態がありませんから。
この力学エネルギーに変換できなかった部分が熱エネルギーに変換されています。
実際には、フリクションロスに変換されている部分も有りますが。
エネルギー不変の法則・・・・・・・・・・らしい。

まあ、ある程度の温度でないとエンジンも働きにくいようです、冷えすぎても、熱くなりすぎても・・・・・・・・・・・・・・
寒くて動きが鈍いのは単気筒2バルブのレストア馬鹿も同じです(スキー馬鹿に変身したときには絶好調ですが)、暑くてダレるところも似ています。

エンジンのシリンダー壁の温度が、一定温度以上になるとエンジンの熱効率が悪くなります。
出力が低下して、最悪が焼きつきです。
エンジンの各部品は金属の部品がほとんどですが、 この金属と金属の擦合うところを、オイルが薄い膜を形成して、直接金属同士が接触しないようにオイルによって保護潤滑されてます。
もちろん気密を保つ役割も担なっています。
ところがエンジンが必要以上に高温となるとオイルの粘度が低下して金属同士が直接接触する部分が出てきます。
そうなると、金属同士の接触による摩擦熱で接触部分の温度が上 がります、抵抗も増えますので焼きつきへと発展します。
そこまでいかなくても高温により、燃焼が点火タイミングよりも早くなってしまう可能性もあります。

基本的には冷却したい箇所に空冷フィンを付けるのですが、伝熱面積を増やすことで熱の伝わりをよくするためです。
熱源であるエンジンのシリンダーとシリンダーヘッドに冷却フィンをつけてあるのが一般的です。
空気(大気)との接触面を増やし、熱を大気に放出しています。
表面積が多ければ多いほど良いとも思えるのですが、空気の粘性、エンジンの形状により流れる空気によどみができてしまうと熱交換の効率が落ちますので程ほどです。
フィンの間隔が狭いと粘性により奥の方の空気は流れなくなります。
強度との兼ね合いもあるのですが、冷却フィンの厚みも影響してきます。
オーバークールは冬場に冬眠しますので、経験はありません。

もう一つの熱伝導率ですが当然金属の種類により違いがあります。
シリンダーブロック等がアルミ化されたのも軽量化とともに熱伝導率を考慮していると思います(加工性もあると思います)。
設計上もう一つ考えておかなければいけないのが、熱膨張率の違いです。
設計でなくレストアに於いても欠品部品の製作とか、アフターパーツの利用に於いても考慮は必要です。
空冷エンジンを切ったとき「キンキン・・・」と音がします。
これは膨張した金属が冷えていくときの収縮率の違いによりズレが発生するときの音です。
私はこの音、好きなんですが、別段気にする事もない程度の問題です。
問題はエンジンブロック、シリンダヘッドのネジにステンレスを使ったときです。
クランクカバー程度でしたら問題にはなりませんが、焼きつきによりカジリもでますし、外れなくなります。
エキパイフランジとかキャブの取りつけには使わないほうが賢明かと・・・・・・・・・・・・・・・

オーバートルクでネジ切ってしまったら、専用工具でも厳しいです、ステンレスへの穴あけ、加工は特に厳しいです。
まあ先に、相手部品の雌ネジが壊れるとは思いますが、ステンレスの10mmをねじ切った友人が居ますので念のため?。


おっと、エンジン、エンジン・・・・・・・・
エンジン、なぜ廻るのでしょう、すごく素朴な疑問です。
2サイクル、4サイクルのレシプロ、そしてロータリー・・・・・・・・・・・・・・・
構造、説明はこの辺りは他のサイトをご覧ください。

以上です。


でも何か書かないと、レストア馬鹿なりに?・・・・・・・・・・・・

別に電気自動車でも良かったでしょうか、フォードより早く一旦は実用化されていますし・・・・・・・・・・
電気ですから、単純にモーター駆動でしょうか、かなり安易ですが。
エンジン回して電気を作ってモーターを回しましょう・・・・・・・・・・・、効率がかなり悪そうです。
モーターとエンジン似ているようで似ていない、当たり前か。
モーターは外部エネルギーで駆動しています。
エンジンは内燃機関ですから・・・・・・・・・・・・・・・・・・

エンジンは掛けるといいます、モーターは回すと言います。
もっと正確に表現すれば、エンジンは始動する、モーターは起動すると言います。
違いは、エンジンは外部から回してあげないと回り始めないのですが、モーターは其の位置から自ら回り始めます。
エンジンは初期に外部から、モーターは・・・・・・・・・外部エネルギーを与える事には違いがないのですが。
始動は始めに動かすで、起動は起こして動かす、モーターは寝ていたのでしょう・・・・・・・・・・・・・・・
語源と言いますか、先人が作った言葉にも意味があるのでしょうね、きっと。

語源といえば、車のグローブBoxはそのまんま、グローブを入れるBoxです。
不思議といえば不思議なのですが、その昔の自動車のエンジンの掛け方から来ているようです。
当時の車のエンジンはエンジンのクランクを外部から直接回していました(実際に見たことはありません)
このエンジンを回すのがクランク棒です、当時の車といえば、超がいくつも付くほどの貴重品。
乗っておられた方も、正装した紳士でしょう。
エンジンを掛けるのにクランク棒を回せば、手が汚れますし痛いです。
そこで、グローブ(手袋)をして回していました、この必需品であるグローブをしまっておく所がグローブBoxです。
ついでに、助手席、当時の車は一人では動かせない物だったようです。
運転は一人でも出来ますが、その他の野暮用?が多くて、脱輪とか、泥濘にでもはまったのでしょうか・・・・・・・・・・・・・・・
そこで常に助手を付けて運転していたようです、そのまんま助手が座っていたのが今の助手席です。

永久機関は無理のようですが、どこかが壊れるまで廻り続けるものなのでしょうか。
バイクはエンジンとタイヤで決まると何処かに書きましたが、エンジンパワーは何できまるのでしょう、エンジンの味付けはなにで決まるのでしょう。

単気筒、多気筒、ショート、ロングストローク・・・・・・・・・・・・・・・・
確かに違います。
単気筒でもかなり違いがあります、この違いは何処から来るのでしょう。
排気量、クランクマス、給排気タイミング・・・・・・・・・・・・・・・・
色々ありすぎて、わかりません・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ボアとストロークで排気量が決まります、これだけはわかります。

ストローク>ボアはロングストロークエンジンです。
回転は上がらないです、エンジンの回転に粘りがありますので、街中では乗りやすそうです。
燃費的にも有利だと思います。

ストローク<ボアはショートストローク型エンジン、オーバースクェア型エンジンと言うこともあります。
回転数をあげ易いですから、高回転型のスポーティ(死語)のエンジンです。
吹け上がりもシャープでエンジン音?がいい感じです、F1みたい!?。

ストローク=ボアはスクエア型エンジン、これはバイクではあまり聞いたことがありません、ヤマハの市販レーサーTZ125あたりで使われていた記憶がある?、自信はないですが。
ショートストロークからスクエアへと変更された記憶はあります、回転も上がったような・・・・・・・・・・
バランスは良いとは言われていますがわかりません。

変圧縮比と可変ストロークなんてのも有った気はします。

同じ排気量で、比べればロングストロークのほうがピストンの移動距離は多くなります。
私も、移動距離が長いと疲れてしまいます、だからロングストロークタイプはゆっくり回転しないと疲れてしまいブローとなります。
移動距離が短ければ、ちょっとがんばれるかな私でも、チョットは早く動けます、よって高回転型。
そんなんでしょう、きっとロングストロークとショートストロークの違いは?・・・・・・・・・・・・・・

もう一つ、ボアが大きいほうが当然ピストンの面積が広いですから、熱放出の面から言っても有利でしょう。
メグロのようにピストンヘッドが平らなものより、Hiコンプの山形のピストンヘッドの方が面積が広いからもっと有利なのかな?・・・・・・・

これを点火タイミング、燃焼を中心に考えてみると、どうなんでしょう。
同じ排気量でロングストロークではピストンヘッドの面積が小さいですから、当然プラグからの燃焼室端までの距離が短いです。
燃焼スピードは低回転でも高回転でも変わりません。
同じエンジンの回転数のときのピストンの移動スピードを考えますと、ショートストロークの方がピストンスピードは遅くなります。
当然、ロングストロークの方がピストンスピードが速いです。
ピストンの移動スピードの遅いショートストロークの方がピストンが上にあるうちに完全燃焼します。
ピストンの移動が速いロングストロークではピストンがショートストロークより下がった位置になってしまいます。

この方向から考えると、移動距離が長くて移動スピードの速いロングストロークの方が不利に思えてしまいます。
同じ回転数でのフリクッションロスも長い距離を移動するロングストロークの方が多いですし・・・・・・・・・・・

ちょっとわかり難いですが、ピストンスピードが同じときにはロングストロークエンジンよりショートストロークのほうがエンジンの回転数は低くなります。
したがってショートストロークのほうがピストンの移動速度を大きくせずに回転数が上げられますので、高回転型ということになります。
ただピストンを高速で移動させると吸入流速も高まりますから、抵抗が増えて混合気が入り難くなります。
わかり易いのは速度が速いほどライダーが風圧を感じるのと同じかな、チョッと違うけれどいいでしょう、音速の壁とか・・・・・・・・

最大燃焼タイミングは一般的にATDC(上死点後)10度が理想と言われています。
このATDCのタイミングは自転車のスタート時のペダルを漕ぎ始める位置と一緒です、多分?。
あまり意識しないで、自然とこの位置から始めているのではないのでしょうか。
バイクのキックも多分この位置から踏み下ろしていると思います。
一番力が伝えやすい効率的な位置なのでしょう。
ケッチンは上死点前での爆発によりエンジンが逆回転してキックペダルが戻されるときでしょう。

ピストンがこのATDCの位置にいる時間、タイミングは高回転の時の方が当然短いです、このため爆発エネルギーを十分得られないのではないかと思ってしまいます。
そうすると、点火タイミングはロングストロークよりショートストロークの方が早い点火タイミングでないといけないと云うことでしょう。
ショートストロークの方がシビアですね、ロングストロークのほうが大雑把?、エネルギーが取り出しやすいかも。

ロングストロークはなぜトルク型なのでしょう。
テコの原理と同じでしょうか、あの支点、力点、作用点の。
この力点に掛ける力は爆発エネルギーですから、作用点までの距離(クランクジャーナルピンからコンロッドピンの距離)を長くすればトルクは上がります。
レストア等でレンチを使うときを考えればいいでしょうか、柄が長いほうがトルクが掛けられますから。

エンジンの振動もちょっと考えなければ
爆発しているから振動があるというものでもない、クランクが一回転したときに、ピストン、コンロッドが上下運動をします。
この慣性力によって当然エンジンも上下に振動します。
このほかに上死点、下死点の中間で振動が発生しています、コンロッドの大端部がピストンがストロークする時に回転しながら左右に振られますし、ピストンのストローク時の上半分と下半分、下降と上昇との速度が違ってくることも原因の一部です。
一次振動だけなら、多気筒であれば慣性力でお互いに打ち消し合うことも可能なのですが、単気筒は難しいです。

クランクピンの回転半径及びストロークが同じでもコンロッドが短いほうが、ピストンの首振り運動が大きいです。
結果振動が増えてしまいます、コンロッドを長く出来れば、首振りも少しは小さくなります。
ピストンの速度の変化も小さくなりますし、ピストンも真直ぐに上下するようなります。
当然ピストンがシリンダー壁に必要以上に押さえつけられなくなりますからフリクションも減ります。
ロングストロークにロングコンロッドのほうが振動が小さくてよさそうなのですが、長いコンロッドを使えばエンジン丈が高くなってしまいます。
これを回避するのにコンロッドを短くすると、ロングストロークではクランクピンの回転半径を大きくしてストロークを稼ぐしかありません。
その分、コンロッドの左右の振れ幅は大きくなりますから、振動が増えてしまいます。

まあ振動もバイクの味ですから・・・・・・・・・・・・・

こんどは圧縮比と給排気のタイミング。
エンジンの圧縮比は15位が限度でしょうか、250ccで圧縮比が10もあればもうキックは大変です、私は。
確かに圧縮比をあげれば、とってもパワフルになります。
ポンピングロスもありますし、デトネーションの問題もありますからほどほどに。
リスクを考えてガスの混合比は濃いめに設定したほうが安心です、点火タイミングは遅らせて、矛盾しますがハイオクがいいかな。

圧縮比が高いと確かにパワーは出ます。
でも本当は圧縮比を上げたからではなく膨張比が大きくなったというのが正確だと思います。
爆発エネルギーを有効に使うにはそのエネルギー(爆発圧力)がゼロになる所、完全に膨張させれば全エネルギーを有効に利用できると思います。
排気バルブのタイミングを遅らせれば有効かな。
膨張比=圧縮比ですからこれが大きくなる大きくなるとノッキングの発生が問題となります。
圧縮比を上げればその対策として燃え難いハイオクガソリンが有効となります。

ハイオクガソリンを使う理由?、ハイオクは燃え難いんです。
燃え難いからレギラーガソリン仕様車より結果的に点火タイミングを早めなければいけなくなるのです。
レギラーガソリンもハイオクガソリンも持っているエネルギー自体に変わりはありません。
ですからハイオクのほうがパワーが出るというのは間違いです。
でも実際に出ています、燃え難いゆえに燃焼時間がレギラーガソリンより長いんです。
この長い燃焼時間がピストンを押し下げるのに加担しています。
早い話が持っているエネルギー同じでも取り出されるエネルギーが多いからです。
レギラーガソリンよりハイオクガソリンの方が燃費がいいのはこの辺りかな。

吸気バルブを閉じるタイミングを遅くして実質的な圧縮行程がはじまるのを遅らせるのも有効かなとも思います。

一般的に言えば低速型エンジンではバルブの開くタイミングが遅く、閉じるタイミングが早いです。
高速型エンジンはその当然?逆のタイミングです。
この辺りは、カムの形状やカムシャフトの回転するタイミングにより給排気バルブのタイミングも変わってきます。

給排気バルブのオーバーラップもあります、排気行程が終わり吸気行程が始まる付近で、吸気バルブと排気バルブが両方共に開いている期間です。
一般的に吸気バルブはエンジンに入る混合気の粘度がありますから上死点に達する前に開きます。
慣性を利用して効率よく吸入するために下死点を過ぎてから閉じるのが一般的なタイミングでしょう。
排気バルブは燃焼ガスを爆発エネルギーを利用して速やかに排出するため下死点に達する前に開き始めます。
閉じるのは上死点後です。
あくまで一般的ですが。

バルブといえばSV、OHV,OHC,DOHC、ドカティーのデスモドロミックもありますし様々です。
サイドバルブのエンジンを乗せたバイクには乗ったことがありませんので?です。
SVの発動機は何基かガレージにはありますが・・・・・・・
サイドバルブ(SV)のエンジンでは燃焼室がシリンダーの内径よりはみ出ています。
ノッキングが起こり易い構造ですので、圧縮比は低く設定されていました。
OHVはお馴染みです、メグロ、W系、’60年代辺りまででしょう、私は好きです、構造も簡単ですし。

最近のエンジンではプラグ位置も中心にセットされていますし燃焼室の形状もペントルーフ型になっています。
火炎伝播の問題も現在のエンジンでは問題ないと思います。
まあ燃焼速度は500m/sもありますから音速(343.6m/s)より速いです。

2サイクルはどうなんでしょう。
その構造上、ロングストロークにはなり難いんです。
ということは、トルクが出にくいんでしょう、車にはトルク型のエンジンの方が向いていますのであまり使われていないのかも。
環境問題もありますし・・・・・・・・・
パワー的には、2回に1回爆発していますから4サイクルの半分の回転で同じパワーが出ることにはなります。
理論上ですが、実際には√2くらいでしょうか。

吸気の方式はリードバルブ、ロータリーバルブ、ピストンバルブ方式があります。
ピストンバルブ方式はピストンの上下運動することによる負圧を利用しています。
リードバルブ方式は混合気の逆流を防止するリード弁をつけています。
ロータリーバルブ方式はディスクをクランクシャフトと連動させて回転させ、キャブから直接吸気しています。
簡単なだけに色々考えられているようですが、私はロータリーバルブ方式が一番好きです。

吸気、排気は、ポート(穴)をピストンの動作で開閉しています。
軽量、簡単なのですが、未燃焼ガスも一緒に排気してしまうのでこの辺りが問題となります。
大気汚染の環境問題と燃費の悪いところでしょうか。
混合気をシリンダーに吸気することで燃焼したガスを排出するのです。
掃気ポートと排気ポートがオーバーラップしています、この辺りは4サイクルもおなじところもありますが、吸入した混合気も、燃焼ガスを排気するときに一緒に排気ポートから排出されてしまいます。
もったいない・・・・・・・そこで登場するのがチャンバーです。
チャンバーは面白い形をしています、排出した未燃焼の混合気を再びシリンダーへ押し戻す仕事と、排気効率を両立させています。

レストア馬鹿は2サイクルはあまり得意ではありません・・・・・・・・・・・・・・・

クランクマスもちょっとだけ。
一応私もメカ設計もしてますから、普段はイナーシャ、回転慣性質量といっています。
回転部分の設計をするときにはこの慣性モーメント(極慣性モーメント)、回転イナーシャを考慮しておかないといけませんので。
単にイナーシャというときは慣性あるいは慣性力のことを言います。
バイクの場合ですと、クランクマスまたはフライホールマスとの表現で、その回転慣性質量を呼んでいます。
このマスが小さくなれば、イナーシャも小さくなるのですからエンジンではいいんでしょう。
バイクですと往復直線運動を回転運動に変換していますのでいいのかなと・・・・・・・・・
ピストン及びコンロッドの往復運動エネルギーの慣性力と、クランカウンターバランスウエイト(遠心力)を打ち消しあうようにしてバランスを取っています。

クランクマスはクランクシャフトに付いているウエイト?を含めた質量、重量のことくらいの認識でいいんです。
このウエイトが自らの重量、クランクマスで回ろうとする慣性を利用して爆発力を受けないときもエンジンを回しています。
このクランクマスの慣性が小さいとエンジンは滑らかに回ってくれません、アイドリングでは特に止まりやすくなります。

軽いクランクはエンジンはよく回ります、スロットルを開けて高回転を使うような乗り方にはいいでしょう、疲れますが私は。
重い方がフラットトルクとなりますから一定の回転、低回転で鼓動を感じながら走る単気筒には最適なのかな。
メグロ等の単気筒が止まりそうで止まらないのはこのあたりでしょうか。

私の乗っているドカティー900SLは、かなりクランクマスは小さい感じ、レスポンスは最高、吹け上がりも一気ですが、一定の回転数を保つのはチョッと?難しいです。

あとはエンジンのフリクション(抵抗)を減らすのが有効でしょうか。
エンジン内でのフリクッションロスは芯ズレ、ベアリングのロス等がありますが、一番のフリクッションとなっているのはピストンリングです。
大体2本または3本のリングが使われています。
このリングの役割はピストンリングによって圧縮漏れを防ぐ為でしょう。
ピストンリングによりシリンダーに熱を逃がしてピストンを冷やすこと、ピストンが首を振らないようにすることでしょう。
オイルリングが付いている物もあります。
シリンダーライナーとのクリアランスは旧車の方が大きいです。

ピストンリングが手に入らないときの流用はとても難しいです。
小さなピストンリングを流用する事は無いと思いますが、大きめのリングを合口をカットして流用・・・・・
確かに合わせられるのですが、ピストンリングのバネの力でシリンダの壁面に押し付けていますので、フリクッションロスが増えてますし、当然摩擦熱も多く発生します。
シリンダライナー壁面のオイル膜を過度に掻き落とすことにもなり、クロスハッチの磨耗等にもかなりの不具合の発生が予想されます。
過度のシリンダライナーへの押し付けになるような流用は・・・・・・・・・・・・・・
応力の問題もありますからかなり心配です。ピストンとピストンバルブのセットの流用がお勧めです。
(厚くツバのあるのがライナー、薄くてストレートのものがスリーブと区別してはいますが、まあいいでしょう)

他のフリクションロスはバルブのスプリング辺りでしょうか、このバネレートで変わってきます。
高回転にさせればバルブの追従性が悪くなりますから、バネレートを上げていきます、サージング対策に。
デスモドロミックはバルブの開閉はカムですからこの心配はないのですが・・・・

あとは混合比でしょうか、このあたりは、空気とキャブレターでどうぞ。

まあ実際のエンジンにおいては燃焼室の形状、排気量、給排気バルブタイミング、クランクマス、点火時期、スキッシュエリア等々・・・・・・・・・・・・
要素が多すぎて複雑に絡み合い、結局の所良くわかりません。
ストロークによって、圧縮比によって・・・・・・・・・・・・エンジンの特性は難しい・・・・・・・・・・・・・・・

旧車は・・・・・・・・・・まあやって見ます、壊れた時にはまた考えます。