工具のお話
最初に使ったのは、マイナスドラーバー、ペンチでしょうか。

ネジ、ナット一つを取っても同じサイズの為に、何種類もの工具。
スパナ、メガネ、コンビレンチ、ソケットもスタンダード、ミディアム、ディープ、ラチェットもショート、ロング、ドラーバーだって1,2,3番等々。
知らない間に、増えています、買っているんだろと突っ込まないように!。

何をするにも工具は必要となります、これがありませんと何も出来ません。
技量の差も補ってくれます。
メンテナンス、レストア等の内容により必要とする工具類は増えていきます。

工具のカタログもよく眺めています。
工具に修理のヒントがあるときがあります。
「これを使えばあそこが直せるぞ」と買ってしまいます。

弘法は筆を選ばず 工具を使う私の仕事もそうですが、バイク、車の整備には当てはまらないと思っています。
やはり工具は適切なものを選ぶべきです。
プロ用の工具、何がいいのでしょう、耐久性、精度、使い勝手でしょうか。

バイクを1台組むくらいの耐久性は最近のホームセンターのノーブランドでもあると思います、精度もそこそこありますし。
ただそこそこですから、本格的に楽しむには無理があります、緊急避難的要素が強いですね。
KTC,TONEなんかも置いてありますから選び方でしょうが。

ホームセンター向け仕様の何処かの発電機のように、型番の後ろにHが付いていたりして?。
KTC-Hとか、このHはホームセンターのHでしょうか。
改めてホームセンターの商品を見てみますと結構多いんです。

スパナレンチ、0.1mm違えばもう役に立ちません。
後で泣かない為にも精度は重要です。

スナップオン、ブランド一流ですか、永久保障もありますし、
ただ最終の検査のコストより永久保障の方がコストが安かったためとの話もありますが・・・・。
スナップオン、私も使っていますが、ただ貰ったものだからで、他意はありません。
いつも使っているのは、レンチ、ソケット類はKTC、TONE、KOKEN、ドライバーはベッセルです。
仕事でお付き合いしている商社が扱っているから程度の理由しかありません、工具コレクターではありませんので拘りはありません。

オークションに新品未使用で出品できる工具は持ち合わせていません?。
あ、あったスポークネジきり、喜んで買ったきり一度も出番なし・・・・・・・・・
ISOインチも出番が少ない工具の一つです、ハーレー持ってませんので、災害用です。

仕事でも北米向け、英国向けの機械、mmで設計しています。
軍事規格向け以外はこれでいいんです、まあ軍事はココムの問題もありますから問題外ということで・・・・・・・・・・
以前、プラスチックネジを違反とのことで、SUSに交換した事はありますが、チタンも某国向けはだめでした。

スパナは仮締めくらいにしか使用しません、14mmくらいまではコンビネーションレンチが一番使用頻度が多いです。
それより上は、メガネレンチを使います。
長さ、形状は色々使っています、最近のバイクの為に増えていったようなものです。
旧いバイクではこんなにいろんな形状を使わなくても良かったのですが、最近のは整備性が悪く特殊工具(SST)を使わなければプラグ一つ外せないようなバイクまであります。
まるで一般の人は触るなくらいの作りです、しかしSSTの威力は凄いですね、外には何も使えませんが。
まあ、レストアやってるのは普通の人ではないとは思いますが・・・・・・・・・

ソケット類も出番が非常に多いです。
Tレンチとの組み合わせで使用することがほとんどです。
最終のトルクレンチでもソケットですから。
スパナが使えるトルクレンチもありますが、やはりソケットでないと気分が出ません?。

プリセット式のトルクレンチ、カチッ、とあの音が良くて何度も繰り返すと非常にまずいです。
楽しいのはわかりますが、一回で決めないといけません。
カチッ、と楽しむたびにトルクは上がっていきます、よってトルクレンチの意味がありません。

ビーム式も使います、緩める時にもトルクが解かりますから。
ワークショップマニアルなどが手に入る前のレストアする時の目安で見る程度ですが。
ダイヤルの置き針タイプも確認用に使用しています。

トルクレンチを使い分けるのはマズイといわれる方も居られますが、当然トルクの規定範囲もあります。
校正にも出していますし、測定器です。
測定器が変われば数値が違う、そんなことありません。

マニアルにも*Nm〜*Nmとの範囲指定が殆どです。
デジタルタイプを使用すると、数値を全て合わせたくなりますので使いません。
ネジも向きも合わせたい性格ですから・・・・・・・・・・・・・・・

ラチェットレンチの出番は分解時が殆どです。
組み立て時は手の入らない場所、Tレンチの回転スペースが無いところで使用するくらいです。

バイクはただ締め付ければ良いという場所だけではありません。
チェーンの遊びなど典型的な場所でしょうか。
殆どの場所が位置出し調整しながら締めることになります。
ラチェットレンチはこの微妙な調整には不向きです、メガネ、コンビネーションレンチが一番です。

私達、機械屋は6角レンチだけで調整できます、このレンチは早回し、本締めが1本で出来ますから非常に効率的です。
機械は1/100、1/1000で組みますから微調整ができる事が絶対に必要です。

ラチェットレンチ、バイク、車での整備に使用されているのは9.5sq(3/8)が多いようです。
機械産業での使用は12.7sq(1/2)が殆どです。
ヨーロッパ辺りは整備に使うラチェットレンチは6.3sq(1/4)が多いようです。
文化の違い、国民性でしょうか、3/8を使う辺りは日本人の国民性?どっち付かずの真中のサイズですから。

このラチェットレンチ等、差込口のサイズにも6.3sq(1/4)、9.5sq(3/8)、12,7sq(1/2)、当然これより上のサイズもあります。
この差込口のサイズにより適応するネジのサイズも当然有ります。

6.3sqは14mm以下、9.5sqは26mm以下、12.7sqは36mm以下の目安です。

バイクならば6.3sq(1/4)で殆どのネジ、ナット類はその範囲内に入ってしまいますね。
そう言う私も、3/8を多用ですからなんともですが。
KTCは自動車整備関係、TONEは産業関係に棲み分けられているようですが、私は両メーカー共使っていますが。

良い工具には独特の香りがあります。
その工具の持つ歴史、背景、作られた国の文化までもが影響しています。

たとえば木を切る鋸、日本では引いて切りますが諸外国は押して切る物が多いです。
金鋸の歯は押して切れる方向にセットします。

良い工具は基本的には壊れないのですから、一生モノですね。
私は、普段よく使うものに良いものを使うようにしています。
SSTは使わなくても元々高いものですが、無いと出来ない事もありますから諦めます?。

工具に限った事ではありませんので身の回りの持ち物とか。
普段使用している財布も、バンクーバーの免税店で買ったものを、もう20年近く使っていますがなんともありません。
あと10年は十分いけそうです。

私の使用している工具がGalrge Lifeにあります、宜しかったらどうぞ!。