Custom made
W1は通常のドレンボルトからのオイル交換ですと、かなりのオイルがオイルパンに残ります。

30年以上前のバイクです、、これからも少しでも良い状態で乗り続けたい。

現在現役でW1に乗られている方は、オイルのグレード、交換時期にも大変気を使われています。

そんな中での不満、不安はオイルパンに残るオイルです。

毎回オイルパンを外してオイル交換されている方もおります。

メンテナンスを簡単に、そして少しでも不安を解消する為のカスタムです。

気持ち程度にフィンを付けて、オイルクーラー気分?を味わってみましょう。
W1のオイルパンにドレンボルトを付けてみましょう


純正のオイルパンです。

材質はアルミ鋳物のようです。
厚さは20mm、リブ等非常に良く出来ています。

本体側も20mmほどの同形状の角穴です、計40mmほどの深さでオイルが残ります。
オイルパンにドレンボルトを増設しましょう。

M12 P1.25 マグネット入りのアルミ製です。
オイルパンの底面に27mmの穴あけ加工です。

肉厚は5mmです。

直接底面にタップ加工でも良いのですが、強度が不足します。

5mmしかありませんので、M12 P1.25で ネジは4山しかありません。

オイル漏れが不安でつい・・・・チョッと力を入れれば直ぐにネジを舐めてしまいます。
強度不足を補う為に、アダプタを製作しました。

使用するドレンボルトのM12はネジ長が9mmです。

アダプタ側のメスネジ長もこれに合わせます。

ドレンボルトのネジ山が内部に突き出ますと、ネジ山にスラッジ等が絡み噛んでしまう可能性もありますので。

気は心とフィンを彫ってみました。
アダプターの裏側です。

段付き加工して、オイルパンに挿入します。

4.9mmの段差にしています。

カバーの肉厚より0.1mm低く設定しています。

面一でも良いのですが、セーフティー側へ振ります。
挿入しますと、こんな感じです。

この状態で、アルミのTIG溶接をします。

本体が汚いですね、勿論、磨いてからの溶接加工です。
内側はこんな感じです。

パッキンも綺麗にしませんといけません。
ドレンボルトを付けますとこんな感じになります。

溶接しますと、歪みが出る可能性もあります。

双方の材質が違いますし溶接面積が大きいですから、可能性は大ですね。

定盤とオイル&サンドペーパーで面出しの予定です。
内側はこんな感じです。

マグネット部だけが内部に突き出します。
オイルパンの底面のキズが磨いても消えません。

思い切ってフライスで一皮剥いてみました。

ドレンボルトの寸法合わせをしてありますから、アダプターの部分だけ残して加工します。
アダプターを合わせてみました。

ツールマークでワンオフパーツの様に成りましたね。

アダプターのTIG溶接が終わりましたら、外周にフィンを彫ります。
アダプターの溶接はこんな感じです。

思った通リ、若干歪みが出ましたね。

定盤とオイル&サンドペーパーの出番です。
フライス加工用に簡単な専用冶具を作りました。

これでクランプが簡単になりますね、準量産用??


フィンを彫ってみました。

調子に乗って彫り過ぎのような気がしてきました。

強度を保てるギリギリのところです。

果たしてオイルクーラー効果は・・・・・・・
切削のエッジを丸めるために、バフ掛けして見ました。

完成です。


でも私にはこれを必要とするW1がありません!?

オブジェのエンジンならありますが・・・・・・・・
ドレンボルトはアダプターから頭が3mmほど出る設定です。

オイル交換時のソケットの挿入の目安です。

ソケットは13mmを使用します。
    ? もっと地味なのが欲しいな〜

そんな声が聞こえてきました。

只の出ベソタイプを思案中・・・・・・・・

溶接の歪みも抑えるように溶接面積も最小限にしませんといけませんね。
陽の目を見ました。

千葉にお住まいのKAZ3号さんのW1SAに取り付けて頂きました。

見えないお洒落とのことです。

宜しくお願いします。